よくある質問をまとめました。知りたい質問をクリックしてください。
通電時間
- 通電率とはなんでしょう?
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ソレノイドには通電できる電力の最大値が決められています。 連続で通電できる電圧を上回る電圧を加える場合には、通電時間を制限して平均電力を下げる必要がありま す。その代表値として50%、25%、10%のときの電圧がコイル定格表に記載されています。 ただし、各値の時に通電できる最大時間が記載されていますので、通電される時間がこの値を超えないように 周期を決める必要があります。 単発で繰り返さない場合でも、通電時間がこの時間を越えないようにしてください。
- もう少し力が欲しいのですが。
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ソレノイドの発生推力は通電電流に比例します。 ですから電流を増やせば力が増やせますが、コイルの温度が上がってしまいます。このため、コイルの冷却の ための休止期間を設けてください。 通電時間が長くなる場合には必要なときにだけ電圧を上げ、それ以外は電圧を下げる方法もあります。 平均電力が連続通電時の値を超えなければ構いません。
作動方向
- 作動方向を切り替えるには逆に通電すればいいの?
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当社のソレノイドは片方向作動型です。 通電極性に関係なく、片方向にだけ動作します。 逆方向に作動させるにはバネで引くか、逆方向用に別のソレノイドを用意する必要があります。
駆動方法
- スイッチには何を使えばいいの?
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当社のソレノイドは直流ソレノイドですから、突入電流はありません。カタログに記載された抵抗値と通電す る電圧で計算される電流値がスイッチに必要な電流容量です。 この電流値を扱えるものなら、機械的なスイッチやリレー、半導体素子のトランジスタやFETなどで操作でき ます。ただし、遮断時に発生する逆電圧を処理する為のダイオードを忘れずに入れてください。 スイッチに必要な耐電圧は、電源電圧に余裕を見て決めてください。
- コイルに極性はありますか?
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ありません。 ただし、永久磁石を使用した自己保持型と、両方向ロータリソレノイドは極性があります。
- 逆起電力の処理はどのようにすればいいのですか?
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ソレノイドは大きなインダクタンスを持っていますので、通電した電流を遮断するときに逆方向に大きな電圧 を発生します。この現象はスイッチやリレーなどで通電した場合には火花を生じ接点の焼き付を起こします。 また、トランジスタやFETなど半導体素子を使用した場合には耐圧破壊を起こします。 この対策には、ソレノイドのコイルと並列にダイオードを挿入します。ダイオードは電流の遮断時に導通して 発生した電圧を吸収します。
- 突入電流はどのくらいになりますか?
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当社のソレノイドは直流ソレノイドで、突入電流は流れません。 電源電圧とコイル抵抗値で計算される電流が流れます。
定格電圧
- カタログを見ても定格電圧が分かりません?
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当社のソレノイドは定格電圧を定めていません。 連続で通電する場合や、大きな電圧を時間を限定して通電する場合など、通電状況に応じてカタログのコイル 定格表から選択してください。 連続以外の場合にはコイル定格表に記載された通電時間を守る必要があります。
温度上昇
- 最初は動くのですが、そのうち動作しなくなってしまいます。
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ソレノイドの推力はコイルに流れる電流に比例します。 電流は加える電圧とコイルの抵抗値で決まります。コイルは銅線を巻いて作りますので、コイルの抵抗値はそ の温度によって変化します。コイルに通電することにより電力損失を生じて温度が上昇します。銅の温度係数 は正方向で温度上昇に伴い、抵抗値が上昇します。従って電流が減少することになり、推力は低下します。こ のため最初動いても次第に動きが悪くなることがあります。これを避ける為に、余裕をもった推力を発生する ような選定が必要です。